もう本でも読むしかない

仕方ないので本でも読む。SF・文学・人文・漫画などの書評と感想

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書籍リスト

フィッツジェラルドの短編集はどれを買えばいい? 文庫・ライブラリー収録作ガイド

フィッツジェラルドの短編集が多い! 1.村上春樹訳以外のもの 2.村上春樹訳のもの 収録作一覧表 フィッツジェラルドの短編集が多い! 『グレート・ギャツビー』で知られる作家スコット・フィッツジェラルドについては弊ブログでも二度紹介し、どちらの記…

どれから読む?稲垣足穂・文庫ガイド──『一千一秒物語』『天体嗜好症』『少年愛の美学』

稲垣足穂の各社文庫の収録作を紹介 稲垣足穂と言えば、『一千一秒物語』でおなじみ大正から昭和初期の文学者、天体と飛行と無機物に憧れるモダニスト、横光利一や初期の川端康成と並ぶ新感覚派の一員、「A感覚とV感覚」を発表した独自のエロティシズムの研究…

竹書房文庫のSFが気になる! 独自のセレクトとスタイリッシュなデザインで攻める新進SF文庫リスト

竹書房文庫のSFがやばい! SF専門の文庫レーベルと言えばハヤカワ文庫SFと創元SF文庫が二大巨頭ではありますが(あと河出とかちくまとか他の文庫レーベルからも面白いSFはたくさん出てますが)、近年は竹書房文庫のSFがどんどん存在感を増しており、気になっ…

2020年以降の芥川賞・三島賞・野間文芸新人賞候補作をまとめてみた

いわゆる「純文学」というジャンル いわゆる「純文学」という、なんというか独特の、ある一定の形式と雰囲気を持った伝統的な小説のジャンルが現代日本にはあるわけですが、そしてここでの「純文学」というのは広い意味のそれではなくけっこう狭い意味のもの…

ボルヘスの小説はどれから読めばいい? 「迷宮の作家」ボルヘス文庫ガイド

ボルヘスの小説はこの文庫を買えばOK ボルヘスの小説はこの文庫を買えばOK ①代表的作品集『伝奇集』/『アレフ』 ②比較的読みやすい『砂の本』 ③異色作(でも小説としてはむしろオーソドックスな)『ブロディーの報告書』 ④「ボルヘス最後の短編集」『シェイ…

続々刊行!日本SFアンソロジー 近刊まとめ

SFアンソロジーの勢いがすごすぎて把握できないのでまとめた。 SFアンソロジー新月、Rikka Zine、『新しい世界を生きるための14のSF』、Genesisシリーズ、NOVAシリーズなどなど……SF読者であれば、近年のアンソロジー刊行の勢いに驚いている方は多いのではな…

最近の谷崎賞と泉鏡花賞と川端賞の受賞作をまとめてみた(2010年~)

三大・渋い文学賞(個人的印象です) 芥川・直木以外にも文学賞はいろいろ(本当にいろいろ……)ありますが、谷崎潤一郎賞・泉鏡花文学賞・川端康成文学賞の三つは、個人的に「あまり目立たない賞だけど、いつも面白そうな小説が受賞しているなあ」という渋い…

こんなに出てるの!? 岡田温司著作リスト 表象文化論・芸術・イタリア現代思想

岡田温司の著書がすごく多いのでまとめてみた。 これまで岡田温司の本を紹介する記事を二度書いたのですが、その度に「著書が多いな……」と改めて感じ入り、かつ把握しきれないなと思いましたので、自分用のメモも兼ねてまとめてみよう!ということになりまし…

文庫でポーを読もう! エドガー・アラン・ポーの文庫を徹底比較

ポーの文庫ってどれを買ったらいいの!? 私は御多分に洩れずエドガー・アラン・ポーのファンです。ミステリ、ホラー、ゴシック、SF、ファンタジーといったジャンル全てのルーツになっていると言っても過言ではない(やや過言)作家なので、そういうジャンル…