2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧
稲垣足穂の各社文庫の収録作を紹介 稲垣足穂と言えば、『一千一秒物語』でおなじみ大正から昭和初期の文学者、天体と飛行と無機物に憧れるモダニスト、横光利一や初期の川端康成と並ぶ新感覚派の一員、「A感覚とV感覚」を発表した独自のエロティシズムの研究…
戦後を代表する憲法学者の最新講演集 リベラル・デモクラシーの現在 「ネオリベラル」と「イリベラル」のはざまで (岩波新書) 作者:樋口 陽一 岩波書店 Amazon 改めて憲法に関する本が読みたいなと思い、そしてどうせならやはり定番著者の、しかも最近のもの…
法学者と中高生がともに古典を読む授業の記録 誰のために法は生まれた 作者:木庭顕 朝日出版社 Amazon 木庭顕『誰のために法は生まれた』は、ローマ法を専門とする法学者による法学入門の本だが、普通に書かれた入門書ではない。 これは中学三年から高校三年…
早いものでもう年の瀬ですが、早いといえばこの12月で当ブログももう開設2周年でした。どうにか細々と続けております。日頃のご愛顧のほど誠にありがとうございます。まだしばらくは趣味として続けていければと思います。 それでは11月の気になる新刊から。 …
静謐で幻想的な短編集 薬指の標本(新潮文庫) 作者:小川洋子 新潮社 Amazon ※今回は本の紹介というよりも、かなり個人的な楽しみについてのエッセイのような文章です。 これで小川洋子に関する記事を書くのは二本目だが、正直いって私は、この作家がどうい…