もう本でも読むしかない

仕方ないので本でも読む。SF・文学・人文・漫画などの書評と感想

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2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

台湾日記:台湾新幹線(高鐵)で駅弁を食べる

新幹線に乗ろう 台湾新幹線こと台灣高速鐡道(高鐡) 台湾には新幹線がある。その名も台灣高速鐵路(タイワンガオスーティエルー)、略して高鐵(ガオティエ)である。 台湾の西岸を南北に走り、北の台北から南の高雄(ガオシィォン)までを二時間弱で結ぶ高…

こんなに出てるの!? 岡田温司著作リスト 表象文化論・芸術・イタリア現代思想

岡田温司の著書がすごく多いのでまとめてみた。 これまで岡田温司の本を紹介する記事を二度書いたのですが、その度に「著書が多いな……」と改めて感じ入り、かつ把握しきれないなと思いましたので、自分用のメモも兼ねてまとめてみよう!ということになりまし…

『チェンソーマン』 デンジの欲望はどこへ行ったのか

性欲と大量死 チェンソーマン 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:藤本タツキ 集英社 Amazon 藤本タツキ『チェンソーマン』について、あの漫画は一体なんだったんだろう、とたまにぼんやり思い出す。 私にとって、この漫画の内容は、乱暴に言えば以下のよう…

YOMUSHIKA MAGAZINE vol.1 JULY 2022 特集:ゴス

周知のように、消印つきの切手だけを求める蒐集家がいる。彼らだけが、ことの秘密に分け入ったのだ、とほとんど思いたくなるような者たちである。彼らは、切手のオカルト的な部分を重んじる。すなわち消印である。というのも、消印は切手の夜の面なのだ。消…

伊藤亜紗『ヴァレリー 芸術と身体の哲学』 身体に直接作用する詩の機能とは?

ヴァレリー読んだことなくても大丈夫! ヴァレリー 芸術と身体の哲学 (講談社学術文庫) 作者:伊藤 亜紗 講談社 Amazon 『ヴァレリー 芸術と身体の哲学』は、美学と現代アートを専門としつつ、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』『手の倫理』といっ…

ポーの傑作「アッシャー家の崩壊」のラストシーンが好きすぎる

まずは「アッシャー家の崩壊」をネタバレなしで紹介します。 アッシャー家の崩壊/黄金虫 (光文社古典新訳文庫) 作者:ポー 光文社 Amazon さてエドガー・アラン・ポーである。前回はポーの話をしようと思ったらそのあまりの邦訳のバージョンの多さについそち…

奈落の新刊チェック 2022年6月 海外文学・SF・現代思想・歴史・血を分けた子ども・地図と拳・バロックの哲学・精神分析・ミュージカルほか

早くも今年が半分過ぎてしまいましたがいかがお過ごしでしょうか。そろそろ皆様も、「今年が半分終わったのに読んでない新刊がこんなに……」と焦る頃合いではないでしょうか。私はもうそのように焦ることはやめました。面白そうな新刊が、多すぎるから……本と…