もう本でも読むしかない

仕方ないので本でも読む。SF・文学・人文・漫画などの書評と感想

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雑談:集中力がなくて本が読めない……そんなあなたのためのラディカル・シンキング

集中力がなくて本を読み続けられない!どうすればいい?

 

近年、めっきり本を読む時の集中力が減退したな~、と感じる。10年くらい前と比べて如実に本を読むスピードが下がった気がする。

しかしこれはおそらく仕方ないというか、たぶん体力の問題のような気がする。体力の衰えゆえに、本を読み続けると疲れるようになったのではないだろうか。ひょっとすると、運動して体力をつけると本を読む集中力が増すかもしれないと思う。

といって今のところ定期的な運動をして体力作りをする予定はないのだが、今後さらに体力が減退することは必至なので、運動をした方がいいんだろうな~、とは思っている。いつか私は運動をするだろう。そう、いつか……

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本を速く読めないの、困りますよね。写真はこないだ食べた美味しいバインミー

 

常に根本を問い直せ

 

というわけで集中力の減退に対する方策がいきなり保留されたわけで、それでいいのかと思われるかもしれないが、ここで一度立ち止まってよく考えてほしい。

本を読む集中力が減退すると困るだろうか? 本を短時間でたくさん読めたら読める本の冊数も増えるし確かに得した気分になると思うが、果たしてそれはそんなに重要なことだろうか。本なんて、ゆっくり読めばいいのではないか。

それは確かに、かつての自分と比べて本を読む速度が落ちたのは残念だなと思う。しかし、生物としての老化を嘆いてどうなるというのか。永遠の若さを望むというのか。10年も経てば、本を読む集中力なんて減退するに決まっているのだ。

それに予期せぬ事故や病気によって、思うように本が読めなくなったという人もいるだろう。そのような状況でも、人は本が読みたいと望み、ゆっくりでもいいから読もうと思うかもしれない。

我々はそれぞれに違う状態にあるそれぞれの個体なのだ。本なんてそれぞれのスピードで読めばいい。集中力が続かないな〜と思ったら、「この、本を読みながら気が散っている個体こそが他ならぬ私そのものであり、いま私は他者と比較不能な私だけの生を生きているのだ……」と思うことにしよう。

 

もちろん学業や仕事で本を読まなければならない方はそうも言っていられないだろうから、まあ、その場合はやっぱり運動ですかね。あとはスマホの電源を切るとか。幸いにして私はそこまで切迫して本を読む必要がないので、今日もすぐにスマホを見てしまいながら読書をしているのであった。集中力が続かなくても仕方がない。私は生き、老いて、いずれ死ぬ生物なのだから。エンジョイ・ユア・スローリーディング。

 

 

★ここでおまけのライフハックですが、紙の本を読みつつスマホ電子書籍を開きっぱなしにしておくと、本からの逃避で本を読むという効率のよい読書が可能になります。

 

小泉義之によるドゥルーズの哲学』講談社学術文庫)は、我々が生物として生きているだけでいかにすごいかということをこれでもかと語ってくれます。特に食物連鎖自然淘汰などの観念をくだらんと一蹴するあたりは最高です。

 

ドゥルーズの生命哲学については下記記事もどうぞ。

pikabia.hatenablog.com